うちで叩こうvol.1 全ては楽器に  森信行

はじめまして

このたびブログを書かせて頂く事になりました。
ドラムの森信行です。よろしくお願いします!!

コロナ自粛を受けて、ステイホームの間、皆様いかがお過ごしでしたか??

僕はふだんの練習はスタジオでの個人練習がほとんどで、自宅では譜面を書いたり音楽を聴いたりするだけだったので、改めて自宅での練習環境について考えるいい機会になりました。

せっかくなので、この期間中に自分がなにをやっていたか。「うちで叩こう」を合い言葉に小出しにしてご紹介していきますね。

第1回目のテーマは 全ては楽器に

自宅の楽器以外のものをかき集めて、星野源さんのうちで踊ろう動画とコラボしてみました。

用意したもの
お箸 コロナビール瓶 紙パック日本酒 つぶした空き缶 おかきの入った袋

全てリモート飲み会の残骸ですが 笑

ガラス瓶、スチール缶、紙、ビニール それぞれ違うサウンドキャラクターのもので音にメリハリをつけてみました。

ドラム以外のものでも、何事も叩く前のイメージが大事です。最初に演奏せずに飲んでるのも、ただ飲んだくれてるのではなく、曲の物語性を考えてあえての無音でした。空き缶が転がるのはかなり想定外でビビリましたが、缶のふらつきから生まれる装飾音的効果は、始めから狙って出してます!

ほんまかw

準備一時間(コロナビール買い出し時間含む) ちょっと練習して iPhoneでセルフ録画一発OK 動画編集半日 笑
結構おもろい画になりました!軽い気持ちで投稿したら、なんとtwitterで9万再生!あっ 自慢入りましたね。すいません。こちらの楽しい気持ちよさを、リモートでも色んな方に伝えることができて、本当嬉しかったです!

次回からは自宅で再構築した練習キットのお話を、何回かに分けてしていこかなと思ってます。

よろしくお願いしまーす!

ドラムチューニングについて その5

北村優一のブログ

今回はカスタマイズについて。
スネアストレイナーのついていない状態だったLeedyのスネアドラムのシェル。
ストレイナーを取り付けてスネアとして使える様にカスタムしました。

Leedy
Broadway Dual
1935 (推測…)
15×6.5

ストレイナーがついていない状態だったため残っていた穴の位置関係から推測して恐らくこのモデルと思われます。

当時のカタログ(引用 drumarchive.com

製品名にある”Dual”
outsideとinsideに計2つ!
まさにこういったスネアワイヤーが2つ装備されていたんですね〜
より繊細にそしてパワフルにスネアサウンドを表現できる、当時は画期的なモデルだったのではないでしょうか。

色々調べているとメタルとマホガニーとラインナップがあったみたいです。
シェルの内側が白く塗装されていますがエッジから少し見えている部分から、恐らくソリッドマホガニーではないかと思われます。

今回は、オリジナルのストレイナーが外されている状態でしたので、ストレイナーをつける加工。
オリジナルのストレイナーは見つからず、使い勝手からもLudwigのP-85ストレイナーをつけることに。

マーキングして穴あけ。

左上の3つの穴はinsideスネアワイヤーのストレイナーが装備されていた穴かと思われます。

ラグ。
中に入っているスプリングも柔らかく、美しい。。
豊かなサウンドの大事な一部ですね〜

完成

15インチらしい、懐深いスケールある大きい鳴り方です。
14インチの頭でいると『ともすればルーズな鳴り方なのでは…」なんてイメージも湧いてきますが、全くそんな事はない事に少し驚きました。
テンションをかけても、包み込むような容量の多い豊かなサウンド。
手元の感触でおおらかな気持ちになります。

ヘッドは、フーカスのきいたアタックの厚みそして粒立ちを狙って打面にAQUARIANテクスチャーコーテッド1plyを選びました。

AQUARIANのヘッドはフィルムを止めているフープが特徴的です。
ヘッドとシェルそしてドラムのフープをより一体化する様に間をしっかりと結んでくれる印象で、コーティングやフィルムのシナリ感も少し重い質量感を感じ個人的にはREMOやEVANSに比べるとより堅固(!?)に感じています。
今回の様に粒立ちにフォーカスを効かせたい時や、柔らかく大きな音像感のキャラクターを持ったドラム、、なんかに選ぶ事が多い気がします。(絶妙なバランスが生まれる事が多いんですよね〜)

乾いたドライな響き、口径からか力強さも感じるサウンド。
90年近く大切にされ残された楽器をこうして今も使用できる事に嬉しい気持ちになります。

先のカタログに名前のあったBen Bernieの映像
このドラマーがSammy Finkさんかはわかりませんが。

Ben Bernie COMPLETE sound film 1924-1925!!!

繊細ですが、おおきな躍動感のある、バンドの呼吸を感じますね〜
目の前にすると、すごくダイナミックだったのでは…と想像します。
こういった環境から、Dualの説明にもある様により繊細でよりダイナミックな表現を可能にする楽器というのが求められていたことを感じます。

現代の標準とされるスネアのサイズは14インチですが、このモデルは15インチ。
当時はバスドラムも大きかったこともあると思いますが、
15インチというサイズ、繊細な表現を可能にしたDual機構、、この楽器が可能にしたダイナミクスレンジは面白いですね〜

なんて、想いを馳せながら…

ちょっとスネアの機構は変わってしまいますが、活躍してもらいたいなと思います!

セットアップ
AQUARIAN テクスチャーコーテッド1ply
EVANS スネアサイド300
Ludwig 14inch 12本

テンションボルト、ワッシャー、フープはそのまま変更せず、
フープは打面側はニッケルオーバーブラスフープ
ボトム側は内巻きのスティックセイバータイプブラスフープ

試奏動画

ドラムチューニングについて その4

北村優一のブログ

今回はメンテナンスの内容について少し踏み込んで書いて見ました。

今回メンテナンスしたのはこちらのRogersというアメリカのメーカーのタムです。1976年のカタログから登場しているBig Rなエンブレム。
シェルやレインフォースメントの構成などから恐らくBig Rエンブレムが出てきた初期にあたる70年の後期のものでしょうか、、推測…

汚れ、カバリングのクラックや浮きなど、、あまり状態は良くはありませんが、ぎゅっと実の詰まった太い鳴りが心地よいサウンドです。
音の立ち上がりが少しスタイリッシュな起き上がり方をする印象があります。これ以前のモデルには膨らむような温かい部分を感じていたのですが、その部分がまっすぐパンチのある強さに。エッジの形状も随分違っています。

所謂、芳醇で豊かな鳴り方のVintageらしさと、端正な音のラインを感じるモダンらしさが混ざった、ドラムサウンドとしての充実感があります。
(所感👨‍🍳)

少し試奏

僕は Rogers といえばAl jackson なイメージが真っ先に浮かぶのですが、もう一人アツいアツいBuddy Milesも!

Big R期よりも以前のモデルのRogersをセットした、1968.9年のその熱い演奏の映像を…

1つ目の映像はBuddy Guyのlive。すごい熱量の演奏…。タムがダブルヘッド仕様なのが見えます。スネアはダイナソニックでしょうか、、タイトにハイピッチ。顔、表情も熱い…カッコエぇ。
2つ目はジャケットで有名なあのシングルヘッド仕様のキット。

メンテナンス!
分解

今回、シェルの汚れはコンパウンドで磨いて汚れをとりました。
茶色くなっている部分が一部残っている箇所もありますが、ほとんど取り除けました。
磨き上げると白っぽくツヤも出てきて印象が変わりますね。

Before

After

メッキ部分。
こちらはスチールウール0000番で磨きました。
白っぽくくすんでいる部分は輝きが戻りました。

分解前

分解してクリーニング

組み上げ

テンションボルト、ラグはパーツクリーナーで洗浄しております。
ビニールのチャック付き袋に入れてシャカシャカ振って古い汚れた油を落とし、そのまま少し漬けこんでその後にふきあげています。

テンションボルトのサビなども軽く磨いてサビとり。
これは金ブラシで落としました。

↓76年のRogersのカタログ (引用 drumarchive.com)
NEW SPRINGLESS LUGS
このオーバーホールしたドラムもその型でしたが、ラグナットがスプリングで固定されているのではなく(Vintage Drumによく採用されていました)、Eリングの様なものでラグと固定されています。
カタログの説明には、「レコーディングなどのマイキングした際に、ぶんぶんいう音やガタガタ音を消します」との説明。

余談ですが、右下のSUPER X MUFFLER。
どこにでも好きなところに簡単に装着できるぜ!な取り外しタイプのミュートとの説明。
内蔵されているタイプもそうですが、このミュートならではな雰囲気のあるサウンドがあります。
これも時代を感じる一つの要素に思います!

タムホルダーパーツの下に隠れている部分。
酷く痛んでカバリングが剥がれています。
これも接着。

グリスアップ、ワックスアップして組みあげ。
クラックなどはありますが綺麗になって、雰囲気のある面構えになりました。

同じように14インチ、15インチもオーバーホールをしました。
やはり12インチと同様にカバリングにクラックがありますが、エッジやパーツは無事でした。
そして見た目も綺麗に蘇りました。

組み上げて鳴らしてみると良いサウンドです。
軽く試奏してみました。

この頃のRogersは先にもいった様な、Vintageらしさとmodernらしさを同居させているとても充実感のあるドラムと感じています。
演奏している際のタッチにもどこか力強さを感じて、今個人的にとても魅かれている楽器のひとつです。

最後に Band of GypsysなBuddy Miles!
音も良い〜
カッコエえ〜

ドラムチューニングについて その3

北村優一のブログ (2020.5.13)

今回は僕の行なっているメンテナンスや、セットアップについて少し書いてみます。

ドラマーの方にご依頼頂いたり、自分で手に入れた楽器だったり、、普段からいろんな楽器をメンテナンス/調整しております。

今回は、新しく手に入れたスネアドラムです。

新しく…とは言っても80年代の製造と思われる古いドラム、
Ludwig というメーカーのメタルスネア LM402 というモデルです。

サビなど汚れの強い状態でしたので、全てのパーツを分解しパーツのチェック、脱脂洗浄、サビとり、クリーニング、オイルアップ、ワックスコーティング…
オーバーホールをしていきました。

メッキの浮いてしまっている箇所については手の加えようがありませんでしたが、その他は問題もなく、輝きも取り戻して綺麗な状態へ復活。
(筋トレと言えるくらい磨きました。。綺麗になったな〜涙)

[Before]

[After]

打面側のエッジトップのみ尖っておりました。
誰かが手を加えたのでしょうか。。
(そういえば、先日書きましたDrum Doctorsも402のエッジに手を加えて改造していました。)

そんなエッジも相まってか80年以前のモデルと比較するとややシャープな輪郭、膨らみや響きの量感よりもアタック、、そんなふうに感じる線の強さがあります。

[尖っている打面側のエッジトップ]

組み上げて、ヘッドやスナッピーなどのセットアップを色々と試します。
そして、、
打面にはREMOのsuedeE、
スネアサイドはLudwig純正、
スナッピーもLudwig純正20本モデルに。

フープは打面に当初より装着されていた1.8㎜steelフープ、ボトムサイドは70’s Ludwig 当時のオリジナル1.6㎜のsteelフープに交換しました。
最近ハマっているワッシャーは全てのブラス製。
(元々装着されていたワッシャーも大半がブラス製でした。)

今手に入る1.6㎜フープに比べても軽く感じる、Ludwig 70’s初期の頃のオリジナル1.6㎜のsteelフープ。
その重量が影響しているかと思うのですが、スネアシェルのキャラクターがグッと前に出て軽やかな太さがみえてきます。
フープで重量感を強く増やさずに締めてくれるポイントは、このLudwigとは特に相性が良いな〜と思いました。

もう少しこうなったらいいなと思う部分をフープやヘッドなどのセットアップをいろいろと試していくと、おっ!と感じる組み合わせに出会えたり…結果元のセットアップに戻ったり…、この色々探っていく作業はとても楽しく勉強にもなるのでよくやっています。

軽く試奏

こうして整えていく作業は、楽器への愛着も深まります。

またの機会に、メンテナンスの細かな作業についてご紹介できれば、、と考えております!

ご覧くださりありがとうございました!

ドラムチューニングについて その1

ドラムのチューニングは、チューニングメーターを使用してそれぞれの音階にチューニング・調音するギターやベースなどとは違い、
” 他の楽器と合わせる”といったルールがないため、ドラマー自身が自分のイメージするサウンドにチューニングしていきます。
十人十色様々なサウンドに仕上がるのが、とても楽しい所の1つです。

その反面、自由度が高い所が難しいポイントでもあります。
どんなサウンドにしていいのかわからない…
あんなサウンドにしてみたい!というイメージはあるが、どうやったらあんなサウンドにたどり着くのか方法がわからない…
スネアドラムを購入したけれど、このサウンドでこのスネアを活かしきれているのか、自信がなくなってしまった…
など、、そういったチューニングの悩みが多いのも現実です。

このレッスンでは、そういった悩みを解決出来るヒントになる、ドラムチューニングの基礎や基本的な考え方、根元の部分をお伝えし、イメージするサウンドにたどり着く考え方、方法をお伝えしております。どうしても感覚的になってしまうドラムチューニングですが、2枚の皮を調整するドラムチューニングの特性を掴み、自分のものにしてしまえば音作りがとても楽しくなるのでは、、と考えています。

ドラムのチューニング、音作りが、頭で鳴っているイメージの音と重なったり、演奏する音楽とフィットする音に調整ができると、自然と演奏にも相乗効果が現れてより豊かな演奏へと結びつく事が多い様に感じます。演奏する楽しさと同じように、音作りの楽しさを発見出来るような、そんなお手伝いが出来ればと思っております。ぜひ、どんな些細な悩みでもご相談ください。
自分でイメージした音にチューニング出来る、そんな技術を獲得できる事を目指し、一緒に音作りしましょう!

北村優一