ドラムチューニングについて その4

北村優一のブログ

今回はメンテナンスの内容について少し踏み込んで書いて見ました。

今回メンテナンスしたのはこちらのRogersというアメリカのメーカーのタムです。1976年のカタログから登場しているBig Rなエンブレム。
シェルやレインフォースメントの構成などから恐らくBig Rエンブレムが出てきた初期にあたる70年の後期のものでしょうか、、推測…

汚れ、カバリングのクラックや浮きなど、、あまり状態は良くはありませんが、ぎゅっと実の詰まった太い鳴りが心地よいサウンドです。
音の立ち上がりが少しスタイリッシュな起き上がり方をする印象があります。これ以前のモデルには膨らむような温かい部分を感じていたのですが、その部分がまっすぐパンチのある強さに。エッジの形状も随分違っています。

所謂、芳醇で豊かな鳴り方のVintageらしさと、端正な音のラインを感じるモダンらしさが混ざった、ドラムサウンドとしての充実感があります。
(所感👨‍🍳)

少し試奏

僕は Rogers といえばAl jackson なイメージが真っ先に浮かぶのですが、もう一人アツいアツいBuddy Milesも!

Big R期よりも以前のモデルのRogersをセットした、1968.9年のその熱い演奏の映像を…

1つ目の映像はBuddy Guyのlive。すごい熱量の演奏…。タムがダブルヘッド仕様なのが見えます。スネアはダイナソニックでしょうか、、タイトにハイピッチ。顔、表情も熱い…カッコエぇ。
2つ目はジャケットで有名なあのシングルヘッド仕様のキット。

メンテナンス!
分解

今回、シェルの汚れはコンパウンドで磨いて汚れをとりました。
茶色くなっている部分が一部残っている箇所もありますが、ほとんど取り除けました。
磨き上げると白っぽくツヤも出てきて印象が変わりますね。

Before

After

メッキ部分。
こちらはスチールウール0000番で磨きました。
白っぽくくすんでいる部分は輝きが戻りました。

分解前

分解してクリーニング

組み上げ

テンションボルト、ラグはパーツクリーナーで洗浄しております。
ビニールのチャック付き袋に入れてシャカシャカ振って古い汚れた油を落とし、そのまま少し漬けこんでその後にふきあげています。

テンションボルトのサビなども軽く磨いてサビとり。
これは金ブラシで落としました。

↓76年のRogersのカタログ (引用 drumarchive.com)
NEW SPRINGLESS LUGS
このオーバーホールしたドラムもその型でしたが、ラグナットがスプリングで固定されているのではなく(Vintage Drumによく採用されていました)、Eリングの様なものでラグと固定されています。
カタログの説明には、「レコーディングなどのマイキングした際に、ぶんぶんいう音やガタガタ音を消します」との説明。

余談ですが、右下のSUPER X MUFFLER。
どこにでも好きなところに簡単に装着できるぜ!な取り外しタイプのミュートとの説明。
内蔵されているタイプもそうですが、このミュートならではな雰囲気のあるサウンドがあります。
これも時代を感じる一つの要素に思います!

タムホルダーパーツの下に隠れている部分。
酷く痛んでカバリングが剥がれています。
これも接着。

グリスアップ、ワックスアップして組みあげ。
クラックなどはありますが綺麗になって、雰囲気のある面構えになりました。

同じように14インチ、15インチもオーバーホールをしました。
やはり12インチと同様にカバリングにクラックがありますが、エッジやパーツは無事でした。
そして見た目も綺麗に蘇りました。

組み上げて鳴らしてみると良いサウンドです。
軽く試奏してみました。

この頃のRogersは先にもいった様な、Vintageらしさとmodernらしさを同居させているとても充実感のあるドラムと感じています。
演奏している際のタッチにもどこか力強さを感じて、今個人的にとても魅かれている楽器のひとつです。

最後に Band of GypsysなBuddy Miles!
音も良い〜
カッコエえ〜